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第2話 巻き戻った朝の誓い⑤

Penulis: なつめ
last update Tanggal publikasi: 2026-06-13 16:33:29

 スプーンを持つ。とろりとしたスープが舌にのる。塩気は穏やかで、喉を通る熱がやさしい。前世の終わりには、食べることすら義務になっていた時期があった。味がしない日も多かった。だから、今こうして素直に「温かい」と思えることが、少しだけ救いになる。

「午後の衣装係には、頭痛とお伝えしておきました」

「ありがとう。お母様は?」

「少々ご不満のご様子でしたが、侯爵様が急においでになったことで、お疲れになったのだろうと……」

「そう」

 継母にとっても、侯爵本人の予期せぬ来訪は予定外だったのだろう。ならば好都合だ。その揺れを使えるかもしれない。

 リリアーナはスプーンを置き、エマを見た。

「エマ、あなたに頼みたいことがあるの」

「なんなりと」

「まだ、誰にも言わないで聞いてちょうだい」

 侍女は少し緊張した面持ちで背筋を伸ばした。

「母方の叔母、アデルおばさまの居場所は分かる?」

「アデル様……。たしか西の丘陵地の修道院に近い領地で、温室と薬草園をお持ちだと」

「今も?」

「はい、昨年だったか、一度だけお手紙が来ていたかと」

 よかった、と心の中で息をつく。前世で唯一、結婚前の自
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